2022年5月10日 / 最終更新日時 : 2022年5月10日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【鼻の下が暇がない(はなのしたがひまがない)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 この表現は、『国語慣用句大辞典』(白石大二編 東京堂出版)に収載されている。面白い。「鼻の下がひまがない」は、次のように説明されている。 口が絶えず動いている。食物を時を欠かさず食べる。口がしゃべり通しである。 そして、 […]
2022年4月26日 / 最終更新日時 : 2022年4月26日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【虫のせい】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 森本哲郎著『日本語 裏と表』(新潮文庫)に次のようにある。 日本人の身体のなかには虫が棲んでいるらしい。しかし、どんな虫なのか、だれも見た者はいない。正体不明なのだが、とにかく、身体の一定の場所にじっとひそんでいて、何か […]
2022年4月19日 / 最終更新日時 : 2022年4月19日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【なまじかけるな薄情け(うすなさけ)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 若い頃、遊び人風の人が近づいてきたので、なんとなく親しくなって、一晩アパートに泊めたところ、半ば居着いてしまい、難儀したことがあった。 別の話。お人好しの友だちに彼女ができた。うらやましので、「いいなあ」といったら、 「 […]
2022年3月8日 / 最終更新日時 : 2022年3月8日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【花も実もある(はなもみもある)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 花と実は「果実」で、「はなみ」と「かじつ」の二つの読みがある。 「はなみ」は、「花と実」「名と実(じつ)」の二つの意味がある。一方、「かじつ」 は「花と実」の意味の他、歌論用語として、「外観と実質。表現と内容」の意味があ […]
2022年2月8日 / 最終更新日時 : 2022年2月8日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【おすそわけ】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 「おすそわけ」は日本の文化といわれる。他の国には、おすそわけの習慣はないようである。当然だろうが、英語に該当する言葉はない。 おすそわけ(御裾分け)は、「すそわけ(裾分け)」の丁寧語で、多くは「おすそわけ」の形で用いる。 […]
2022年1月5日 / 最終更新日時 : 2022年1月5日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【命あっての物種(いのちあってのものだね)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 秦恒平さんの『からだ言葉の本 付“からだ言葉”拾彙』(筑摩書房)から引用させていただく。 日本人はおよそ、(一)現状本位、(二)世間本位、(三)情趣本位にものを考え、選び、行動する傾向を素質的に持ち合わせている気がする。 […]
2021年12月27日 / 最終更新日時 : 2021年12月27日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【切ない(せつない)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 「切ない」は、日本人の感情を非常によく表す言葉の一つだと思う。 「切ない」は、『大辞泉』には次のような意味がある。 一、悲しさや恋しさで、胸がしめつけられる ようである。やりきれない。やるせない。「切ない思い」 二、から […]
2021年12月23日 / 最終更新日時 : 2021年12月23日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【腹を割る(はらをわる)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 「腹を割る」は極めて日本的な言葉で、あえて意味を述べるまでもないだろうが、「本心を打ち明ける。隠さずに心の中をさらけ出す」こと。普通、「腹を割って話す」というかたちで用いられる。 池波正太郎さんの人気時代小説「仕掛け人藤 […]
2021年12月17日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【内股膏薬(うちまたこうやく うちまたごうやく)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 武田泰淳の『鶴のドンキホーテ』(『士魂商才〈岩波現代文庫〉』収載)という小説に次のような会話がある。 「Nさんが偉いことは、こりゃ何て言ったって否定できない。しかし天草乙女が偉いということも、今度こっちへ来て、はじめてわ […]
2021年12月9日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【感謝感激雨霰(かんしゃかんげきあめあられ)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 たいへん感謝し、感激していることを戯(ざ)れていった言葉である。今ではほとんど耳にすることはないが、昭和四十年頃までは若い世代の男性も使っていたと記憶している。 「感謝感激雨霰(かんしゃかんげきあめあられ)」は、日露戦争 […]
2021年12月1日 / 最終更新日時 : 2021年12月1日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【よんどころない事情がありまして】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 誘いを断る言葉の切り札とも言ってよいのが、「よんどころない事情」である。 「よんどころ」は「拠んどころ」と書く。「よんどころない」は、「そうするより仕方がない。やむを得ない」という意味である。多くの場合、「よんどころない […]
2021年11月26日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【五臓六腑(ごぞうろっぷ)にしみわたる】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 五臓六腑とは、もとは中医学の臓腑用語で、五臓と六腑のこと。五臓は肺臓・心臓・肝臓・脾臓・腎臓で、六腑は大腸・小腸・胃・胆・膀胱・三焦。それから派生して、心の中、身体の内部、からだじゅうを指しても言う。 この五臓六腑を使っ […]
2021年11月24日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【涙雨(なみだあめ)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 六三歳目前で病気のために死亡した母の葬儀の朝、小雨が降り始めていた。親戚のおばさんの家に挨拶に行き、玄関先でものを言ったところ、おばさんが、半分開けた引き戸から外を見やりつつ、 「お母ちゃんの涙雨やねえ」と一言、つぶやい […]
2021年11月19日 / 最終更新日時 : 2021年11月19日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【知らないうちが花】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 小学校高学年の頃のこと。冬の土曜の午後、四畳半の居間でうたた寝していると、母親と親戚の女の人がしきりと何か話している。 聞くともなしに聞いていると、一人の親戚のおばさんが、 「知らないうちが花だからね」と言うと、もう一人 […]
2021年11月17日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【世も末(よもすえ)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 テレビで十代とおぼしき可愛い男の子が踊りながら歌っている。 ♪君たち女の子 僕たち男の子 へいへいへい へいへいへい おいで遊ぼう 僕らの世界へ走っていこう 一緒に見ていた年上の男性が、誰に言うともなく、こうつぶやいたの […]
2021年11月10日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【甘露、甘露(かんろ、かんろ)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 甘露は、『新潮現代国語辞典』(新潮社)には次のように説明されている。 1、〈中国・インドの伝説から〉天が与える甘美な霊薬。醍醐味。 2、非常に美味なもの。 3、煎茶の上質なもの 甘露水、甘露煮の見出しも立っている。 『大 […]
2021年11月5日 / 最終更新日時 : 2021年11月5日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【察してください】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 日本人は、察することを大事にしている。日本は「察する文化」の国で、人の気持ちや立場を察することが求められる。人が言葉に表さなくても、状況などから、その人の心をおしはかる。「察する」は辞書には、「他人の気持ちをおしはかって […]
2021年10月29日 / 最終更新日時 : 2021年10月29日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【お身体をおいといください】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 別れ際に相手の身体や健康を気遣うあいさつ言葉として、もっとも一般的なのは「お元気で」であろう。 「がんばり過ぎないでね」とか、「無理しないでね」「体に(体だけは)気をつけてね」などということばもよく聞かれる。 それらは直 […]
2021年10月22日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【ご自愛(じあい)ください】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 「自愛」は、「自分を大切にすること。自分の体に気をつけること」で、「御自愛」の形で用いる。「ご自愛ください」は、「御身をたいせつにしてください」という意味で、会話には使われない。手紙や葉書の結語に使うのが一般的である。 […]
2021年10月19日 / 最終更新日時 : 2021年12月17日 higashiadmin 情緒あふれる言葉 【犬の川端歩き(いぬのかわばたあるき)】- 現代に使いたい日本人の感情、情緒あふれる言葉 現代日本の街ではほとんど見られなくなったが、かつては、野良犬がエサを探してうろついているのを見かけたものである。たいした収穫はないのだろう、飢えているように見える犬もいれば、うなだれているように見える犬もいた。 こういう […]